動物生態
澎湖はわずか127平方キロほどの面積ですが、四面を海に囲まれているため、海洋動物資源は豊かです。漁業資源ばかりでなく、イルカ・アオウミガメなど保護指定されている動物も少なくありません。 ラサギ・コガモ・イソシギなどの鳥たちは越冬のために南へ飛び立ちます。
澎湖群島は大小百以上の島や岩礁より構成され、台湾海峡上にあって地理的に東アジア交通の要衝にあたります。そのため渡り鳥の中継地となっており、シーズンになるといろいろな渡り鳥が大挙して澎湖の各島を訪れ、休息をとったり、繁殖の準備をしたりします。
鳥類の移動がもっとも盛んなのは毎年春、1月から4月にかけてです。このとき鳥の種類と数は最高峰に達し、5月に入ると減り 始めます。6・7月は、渡り鳥の種類は少なく、この時期に繁殖するアジサシが人気を独占します。9月から12月にかけて紅尾伯労(アカモズ)・藍磯鶇(イ ソヒヨドリ)・オオシ
2003年に調査によると澎湖で14目40科317種の鳥類が発見されました。シギ科・チドリ科・サギ科・ガンカモ科などの水鳥のほか、夏季には玄燕鷗(クロアジサシ)・蒼燕鷗(エリグロアジサシ)・紅燕鷗(ベニアジサシ)・白眉燕鷗(マミジロアジサシ)・小燕鷗(コアジサシ)・鳳頭燕鷗(オニアジサシ)といった六種のアジサシが愛鳥家をひきつけます。
また、多くのスズメやヒバリが留鳥として棲息していますが、台湾のそれとは種類が異なり、亜種に属します。そのうち「半天鳥」とも呼ばれる澎湖小雲雀は県鳥になっています。
鳥類の棲息場所には、各島海岸の潮間帯やダムなどがあり、留鳥や陸棲の渡り鳥は、本島各地の防風林・開墾地あるいはダム週辺で見られます。離島では、南海の 大・小猫嶼と付近の無人島が中心で、大多数のアジサシはこうした地方で繁殖しています。北海の各島は開発が進んでいるため、近年アジサシはしだいに東北海 の大・小鶏善嶼・錠鉤嶼・小白沙嶼・澎澎灘・鳥嶼などに移動しています。