清仏戦争の後、澎湖は防備の必要から、1887年に城の周りに堀を造り、これを媽宮城と呼びました。城の周りの堀は合計2.63キロメートルで、胸壁は750個に上り、塀の高さはおよそ6メートルです。媽宮城は合計で六箇所の城門があり、東門の「朝陽門」、西門の「大西門」、南門の「迎薫門」、北門の「拱辰門」に加え、小南門の「即敘門」と、今目の前にある小西門の「順承門」があります。今日、唯一完璧に保存されている門楼建築で、残っている古城の塀は800.35メートルに達します。
順承門の城楼は入母屋造の建物で、初代総兵・呉宏洛が淮軍のシステムの人物であったことから、建築の風格は徽派の特色を見せています。澎湖は風がおおいことから、城楼の多くは一階建てです。そのひさしは、外に向かって伸びる部分が一般的に短く浅く、平らで、その造形は平坦で重厚です。城壁には、澎湖で生産される火成岩が積み上げられ、その上にはサンゴ岩を積み上げた胸壁が配されており、両者の間には一層のレンガの装飾が施され、表面に貝殻の粉を塗って保護しています。特に、胸壁の上の短い壁に長方形のスペースが開けられている点は、銃眼を作る一般的な方法と異なる特色です。
参観を終えた後、傍らの恋人歩道を散歩するのも一興です。道に沿って進むと、篤行十村やおばあちゃんの澎湖湾の銅像に通じているほか、遠くに馬公港の景観を望むことができます。船が港に出たり入ったりする様子を眺めながら、波音しかしない静けさの中に身を置くと、静けさとのどかな風景を楽しむことができるでしょう。
アクセス情報
23°33'47.04624"N 119°33'44.14860"E