龍門浜海パークは、澎湖本島の最も東側に位置しており、龍門、菓葉の二つの村の中間に広がる草原地帯にあります。パーク内の龍門後湾ビーチは台湾海峡に向き合っており、ビーチには有名な戦車型のトイレと更衣室があり、梯子を上ってゆくと、遠くの絶景を望むことができます。龍門村集落の中心地から少し距離があるため、あまり人も多くなく、神秘的な雰囲気が特に好まれています。
「靜かな夜、龍門で鼓浪を聞く」という言葉をご存知ですか。ここの言葉は、光緒年間の秀才・許晋纓の「澎湖八景詩」の中のもので、暗礁が広がっていることから、海底は高低の落差が大きく、波が龍門の海域まで押し寄せても地形に阻まれ、波打つ時に大きな音が響くことから「龍門の鼓浪」と呼ばれています。冬に北東からの強い季節風が吹き始めると、波濤が岸に打ち付ける壮観な様子を目にすることができます。浪の音を聞きたい方は、龍門福徳の古い井戸の傍らで海辺を眺めるのがいいでしょう。
傍らの湖西サイクル歩道を道なりに進むと、龍門村のもう一つのビーチ、裡正角ビーチに到着します。夏は水遊びやダイビングを楽しむことができるほか、冬になると北東の季節風が強くなり、海岸の岩に波が打ち寄せ、海藻で一面が緑色になる景観を楽しむことができます。このビーチは特殊な歴史的な背景があり、ビーチに通じる小道の傍らには、日本軍の上陸記念碑があります。これは、日清戦争による台湾割譲に反対する清国の残兵や一部の台湾住民が抵抗した乙未戦争を経て、日本軍が澎湖を占領した後に建てたものです。石碑本体は花崗岩で造られ、三つの部分から構成されるものでしたが、現在は上の部分だけが残されており、台座部分は後から補修されたものです。1945年に台湾が祖国に復帰した後は、碑文は削り取られ、台湾の祖国復帰を記念するものへと改められ、2000年に澎湖県政府によって「県定古跡」に登録されました。