澎湖群島の火山岩地質は、いずれも玄武岩から形成されていますが、唯一の例外は花嶼で、ここは安山岩によって形成されています。安山岩は、火山が爆発した時に流れ出たマグマが急速に冷えて固まったことでできた岩石で、粘り気が強く、流動するスピードが遅いことから、その多くが火山の噴火口の付近で錐状に堆積するため、玄武岩によって形成された方山地形とは様子が異なります。およそ600万年から500万年くらい前に形成されたもので、澎湖で最も古い、そして最も西寄りの島です。
花嶼は望安の西北に位置しており、島には百種近くの原生植物が生息していることから、花嶼と名付けられました。現在、島の住民はわずか百人あまりで、黒潮の支流と親潮が交わる位置にあることから、漁獲量が多く、住民の多くが漁業で生計を立てています。東側エリアの煙墩山の海拔は53メートルで、ここが島の最高点です。西側エリアの山頂には花嶼灯台が設けられています。真っ白の灯台の建物は鉄筋コンクリートで造られ、台湾で最も西にある灯台として、花嶼の重要なランドマークとなっています。
東南側の岩礁には、伝説上の呂洞賓の「仙腳印」という左足の足跡があります。望安島の天台山にある右足の足跡とちょうど一対をなしていますが、干潮の時にだけ見ることができるので、ご注意ください。
アクセス情報
23°24'12.99600"N 119°19'21.00000"E