南方四島のなかで、最も西側にある西嶼坪嶼は、望安から船でおよそ25分ほどの距離にあり、東嶼坪嶼に隣接しています。二つの島の関係は密切で、合わせて「半坪嶼」あるいは「嶼坪」と呼ばれています。岸辺では、島の信仰の中心である「華娘廟」が見られ、ここでは華娘が祀られているほか、武帥や媽祖などの神々も祀られています。村に向かう時は、埠頭から「好漢坡」と呼ばれる傾斜を歩まねばなりません。ここでは多くのサンゴ岩や玄武岩を積み上げて造られた古い民家を目にすることができますが、住民のほとんどは島を離れてしまいました。
西嶼坪嶼は、主に四角型の卓状台地で、東側には柱状玄武岩の岸壁が控え、西側にも岸壁が連綿と連なっており、海流の侵蝕を受けて形成された海蝕溝や海蝕洞を目にすることができます。東側と北側には玄武岩の小石の海岸が広がり、東北の方角の海岸から遠くない場所では、海中に海蝕柱がそそり立っており、地元の人からは「吊仔」と呼ばれています。西北方向の西尾山からは、鉄砧嶼と頭巾嶼を望むことができ、青い海と空が広がる絶景を楽しむことができます。
西嶼坪嶼は、陸上の多元的な景観のほかに、海底の世界もすばらしい場所です。周辺海域のサンゴの数量や種類も多く、色彩も鮮やかで、南方四島のなかでも最大の棲息面積を誇ります。海底では、大きな枝状やテーブル状のサンゴがみられるほか、各種の海洋生物がその間を泳いでおり、シュノーケリング愛好家のパラダイスでもあります。
アクセス情報
23°15'34.99200"N 119°31'0.01200"E