交通部観光局は持続可能な観光発展という世界的な流れを受けて、「Tourism 2020-台湾の持続可能な観光発展方案」を打ち出しており、2017～2020年度の主軸とすることを決定した。その内、2018年度を「湾岸旅行の年」とし、離島資源を有する6県市10島、澎湖の七美、漁翁島および吉貝3島などをモデルスポットに選定、「台湾10島を探る」というイベントキャッチコピーを掲げて島嶼生態観光旅行を構築するとともに、各地方政府や旅行者に海洋生態資源の持続可能な発展への重視を呼び掛け、次第に湾岸旅行のイメージアップや人気観光スポットの確立、市場の成熟化へと繋がっていくことを期待している。南台湾（地域観光）国内旅行振興計画の宣伝強化および澎湖海湾生態環境浄化活動告知のため、交通部観光局と澎湖県政府は5月7日午前、特別に合同記者会見を開催。交通部・賀陳旦部長、交通部観光局・周永暉局長、蕭美琴立法委員、鄭宝清立法委員、澎湖県・陳光復県長、交通部観光局澎湖国家風景区管理処・方正光処長らが招かれ参加した。
 
周局長の説明によると、「2018湾岸旅行の年」の全体的な販促活動はイベント面での「季季活動好亮點（季節ごとのイベントで魅力満載）」と商品面での「精彩遊程GO体験（見どころ満載ルートの体験）」、そしてプロモーション面での「連発宣伝逗熱鬧（プロモーション連発で大盛り上がり）」を3大主軸としており、観光資源の把握、地方産業との連結、旅行商品のイメージ作りと関連商品の開発、国内外におけるマーケティング、客源市場開拓などを通じて産業全体の発展をより潤滑にし、旅行に関する話題を盛り上げてより多くの旅行客を引き込み、観光産業全体の発展をさらに活性化させていく計画である。また、湾岸旅行における「教化普及、資源の保護と保全、深い体験と経験の伝承」といった重要な観念を強調することにより各風景区管理処と地方行政資源を結び付けて湾岸旅行環境を整え、ソフトとハードの両面における設備やサービスの品質を向上させて、人々の湾岸旅行に対するイメージをより豊かにし、年間を通じて楽しめる魅力溢れる湾岸旅行の実現をリードし、旅行業界のパワーを融合させることにより、共に地方経済の発展を創出していくことを期待している。
 
2018年には、「世界で最も美しい湾クラブ第14回年次総会」というビッグイベントが澎湖主催によって催される予定となっている。澎湖県政府は先日、一行を率いてフランス・ブルターニュ地方ヴァンヌへ赴き、4月17日に開催された世界で最も美しい湾クラブの20周年祝賀会兼第13回年次総会に出席して澎湖湾岸旅行のプロモーションを行った。また、交通部観光局と澎湖県政府は「湾岸旅行の年」イベントを通じて協力し合い、さらに一歩進んでヨーロッパにおける台湾旅行市場の開拓を行っている。賀陳部長と立法院交通委員会は澎湖県政府が9月から10月にかけて執り行う世界で最も美しい湾フェスティバル、世界で最も美しい湾クラブ国際年次総会、世界湾岸・港湾都市フォーラム、海洋環境と気候変動国際フォーラム、世界都市博覧会といった各イベントに対し、少なくとも38名の湾クラブ会員と40都市の代表者を招き、観光者数3万人増を達成するため、積極的に協力していく姿勢を示し、これらのイベントが2018年の「湾岸旅行の年」に彩を添えてくれるであろうと期待を寄せている。
 
澎湖国家風景区管理処・方処長は、澎湖県は自然景観や人文景観、海洋文化および特殊な天然地形景観資源を豊富に有しているが、海洋環境保護および生態保全が非常に重要になってきており、環境優先の理念を実践し、澎湖の「爽やかな観光スポット」や「清潔な海岸」といった良質な旅行環境を作り上げるため、毎年公私が協力し合い各観光スポット周辺における砂浜の環境整理作業が継続的に実施されている、と語った。また、湾クラブの年次総会において主軸となるテーマが「海洋の生態と環境、地元経済発展、持続可能な観光」といった3つの面にわたっていること、そして海洋ごみ問題を解決する必要があることから、澎湖県政府では主に砂浜の浄化、海の浄化、原因削減および環境教育といった4つの側面から積極的に海洋ごみ削減を推進しており、一人一人のプラスチック削減行動から始めることを民衆に呼び掛けている。たとえば、砂浜の浄化活動や環境保護活動に積極的に参加する、使い捨てプラスチック製品の使用を避ける、マイクロプラスチックを含む製品の購入や使用を避ける、過剰包装されている商品の購入を避ける、マリンスポーツやマリンレジャーを楽しむ際はごみを持ち帰りきちんと処理するなど、より多くの人々に参加と実践を呼び掛けて共に推し進め、早急に世界の趨勢に足並みを揃え、澎湖で開催される「2018世界で最も美しい湾クラブの年次総会」の成功に向けて万全の準備を整えることが期待されている。