白沙郷の商人・張百万という人物をご存知ですか?張百万の旧居は、白沙島瓦硐村にありますが、民間では金嶼との関係で大富豪になったと伝えられています。
金嶼は、白沙島赤崁村の北方の海域に位置しており、干潮時には歩いて渡ることができます。張百万は財を成す前、一人で無人島に来て漁をするかたわら、島の黒い石を拾って持ち帰っていたそうです。月日を経るうちに、持ち帰った黒い石を積み上げて囲いを作ったところ、黒い石が実は黒い金だったことがわかり、それが巨万の富をもたらし、澎湖一の富豪になりました。そこで、この無人島も金嶼と名付けられたといいます。
この物語が真実かどうかはわかりませんが、今日の金嶼には黒い金はなく、島にある黒い石は玄武岩なのです。ここの玄武岩は柱状の筋が特色で、直立したものや横型のもの、放射状のものなど、多彩な表情を持っています。金嶼の南端にある有名な自然景観は、横型の柱状玄武岩によって構成されており、遠くから眺めると大きな獅子のように見え、エジプトのスフィンクスの姿をいくぶん彷彿とさせます。このため、地元の人々からは「獅子の頭」と呼ばれています。
アクセス情報
23°41'33.00000"N 119°35'42.21600"E